本校教育のめざすもの  
岐阜調理専門学校・岐阜調理高等専修学校は、厚生労働大臣が指定した調理師養成施設であり、文部科学大臣の委託を受けて知事が許可した学校法人の専門学校です。しかも、岐阜県調理師連合会が推薦し、地元優良企業が後援会(教育研修会)を設立して、応援体制を整えている全国でもめぐま恵まれた特殊な環境があります。また、当校は30有余年の歴史があり、卒業生が県下各地で調理長や店舗経営者となって応援してくれています。
料理を作る心   私たち人間は、生き物(植物を含め)の命をいただき続けないと、明日生きることが出来ません。
まな板の上に、今日も今まで命のあったものが乗せられてきます。その命を食材としてよみがえさせることを営みとする者が、料理人といわれる人々なのです。包丁は命を奪いますが、新しい命を吹き込むことを手助けとする道具なのです。この道具を持てる者は、神から選ばれし者達であって欲しいと願っています。

本校では、生き物達の命を演出の力により、より豊かに甦ることが出来るのではないかと考え、新たな挑戦を行います。それは、あなたが外食を望んだ時どんなことを考えますか。美味しいだけでなく、衛生的にも、雰囲気にも、サービスの高さも、そして最後のデザートにも気を配っているお店を選ぶのではないでしょうか。トータルな力これが「食の演出」と言われるものなのです。私たちは、そんな料理を作る心と食の演出が出来る者を育てたいと願っています。
しなやかな心と料理   21世紀に入り、料理界も新時代が到来したのではないかと思えるこの頃です。そのためにはしなやかな心をもって欲しいと願います。しなやかな心とは、まず基本を大切にします。そして、コア(技術の核心・料理の基本)が出来上がったうえで、その応用が出来る心が、しなやかな(弾力があり、復元力のある)心を指します。新時代、日本料理の中に外来文化が漂う料理が含まれた時、驚きと新鮮さで魅惑の世界に引き込まれるでしょう。

そのために今、何をすべきか、料理の基礎を学び、発想を豊かにし、自分で考える場面を大切にするカリキュラムを編成しています。そして、年2回の料理コンクールをはじめ、多くのコンクールへ出品し、アイディアを磨く一方。校内検定制度を充実し、技術の研鑚に励んでいます。
学生への期待  
センス オブ ワンダー
  調理師になる第一歩は、料理が好きだとか美味しいものを人に食べてもらいたいという気持ちが大切です。人から感謝を求めるのではなく、人に喜んでもらうこと。自分から進んで行う力(行動力)が、喜びを引き出すのではないでしょうか。しかしながら、まだ皆さんは学生です。専門家になることに志を立てた一人として、今から始めれることは、センスを磨くことでしょう。

センスとは何でしょうか。感覚・知覚・感受性・分別・意味と辞書にはあります。料理に限らずものを作ることはマニュアル通りに行うことが要求されています。しかし、同じ物を作り続けるにはマニュアルが必要でしょう。その先に進むとき、センスを求められます。その中で一番大事なものは、幼児が「なぜ」「どうして」と疑問に思ったり、驚いたりする心をもう一度取り戻すことです。
それが、センス オブ ワンダー 不思議さへの探求が伝説のプロローグとなります。
これからの調理師の仕事   調理の仕事は権力者が誕生した時、特別なものを食べたいと王様が願った時、職業として誕生しました。そして、権力者の食生活を担うための身分と金銀が与えられ、今でもカースト制度の中でも高い身分となっています。その当時、技術だけで王様の庇護をあけていたのではないかと思います。しかし、現代の王様は消費者です。大変浮気性の大衆が王様です。技術だけで庇護されることはありません。

これからの調理師は、浮気性の王様のために様々な力が要求されるでしょう。食材選び・メニューの考案・外観・内装・サービス・料理ばかりでなくデザートまでも用意しなければ、王様は満足しません。そんな力を向陽台高校岐阜調理科で身につけましょう。